所得税法

社員に対する無料のランチ

ウォール・ストリート・ジャーナル日本版のニュースレターで 「米内国歳入庁、シリコンバレーの無料ランチに関心」という見出しが 目に留まりました。内容を読んでみると、税務当局の関心は、豪華で美味しいランチではなく、 社員に対する経済的利益、つまり…

はずれ馬券は必要経費、最高裁へ。

判例を読む勉強会に参加していますが、法律用語の勉強不足で 苦労しています。そんな折、インターネットのニュースで、「はずれ馬券は経費?、最高裁が上告受理」 というタイトルが。馬券の払戻金は一時所得だと思っていたら、確か5月頃、大阪高裁は雑所得と…

時効取得の税務

昨日は税理士と弁護士の合同研修会に行ってきました。 研修会後の懇親会で話題になったテーマが取得時効の税務です。税理士業務の中で、時効取得はほとんど縁がありませんが 弁護士さんは時々出会う案件だそうです。時効取得について自分のメモとして少し書…

国税庁の質疑応答事例の追加

平成25年11月1日付で、国税庁のホームページの質疑応答事例が 更新され、いくつかの追加項目が公表されています。税目別の追加件数は次の通りです。所得税法 3件 源泉所得税 1件 法定調書 2件 相続税・贈与税 1件 財産評価 3件 消費税 10件 法人税法 13件正…

更正の申出書 早めの提出を

今日は所属している税理士会支部の例会がありました。ミニ研修で、税務署の各部門の担当者がいくつかの注意点を お話をしてくださいました。その中の一つが「更正の申出書」を、期限ぎりぎりに提出して 税務署の調べが終わらなかったため還付が受けられなか…

改正生命保険料控除 その4

コメント欄でみなさん貴重な意見をありがとうございます。生命保険料控除について、所得税法だけで、地方税法を 考慮していなかったので、とても勉強になりました。ぱぱみっつーさんの地方税法の生命保険料に関するブログは ぜひ読んでください。 ↓ http://s…

改正生命保険料控除 その3

24年5月11日と5月14日に改正生命保険料控除について書きましたが、 旧生命保険料と新生命保険料を支払った場合、4万円が限度と なるのか、疑問が残っていました。11月2日付で、国税庁のホームページに「質疑応答事例」が更新され 生命保険料控除についても6…

平成24年度分の生命保険料控除申告書

7月10日が納付期限の源泉税の納期の特例の処理に追われている毎日ですが、 年末調整に関係する記事が国税庁のホームページに公表されていました。 「24年度分生命保険料控除申告書」の新様式とその記載例です。 ↓ http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/…

改正生命保険料控除 その2

改正生命保険料控除について、所得税法第76条をワードに貼り付け 印刷して読んでいます。コメント欄に問題提起されている控除額のマックスは76条第4項に 次のように書かれています。 生命保険料控除の最高額は12万円ですね。 前三項の規定によりその居住者の…

改正生命保険料控除

4月24日の24年分源泉徴収票に関するブログの続きです。コメント欄でぱぱみっつーさんが問題提起をされています。 「新保険料」と「旧保険料」の単独適用の場合と併用適用の場合の 控除限度額の有利、不利についてです。 国税庁のタックスアンサーに「生命保…

ディー・エヌ・エー(DeNA) 従業員に毎日無料ランチ

ヤフーニュースで「ディー・エヌ・エー(DeNA) 従業員に毎日無料ランチ」と 報じられています。 素敵なカフェテリアの写真も。 うらやましいと思うと同時に、給与課税のことが気になりました。 所得税法基本通達に「給与とされる経済的利益の評価」というの…

通勤手当の非課税限度額

税務調査で必要があって、通勤費の非課税限度額について調べていますが、 プリントアウトすると大変なので、メモ代わりにブログに書いています。 (1)通勤手当の非課税限度額は所得税法第9条第5項に規定されています。 五 給与所得を有する者で通勤するもの…

申告相談センター最終日

3月15日午後4時前に申告相談センターに駆け込んできた納税者。 書き方がわかりませんと言いながら白色収支計算書を 机の上におきました。 よく見ると、売上のみ記載して、あとは白紙。仕事内容を聞き取りながら必要経費を書き込んでもらい、 何とかコンピュ…

会社が負担した生命保険料と最高裁判決

1月13日に会社が負担した生命保険料に関する最高裁の判決がありました。 ↓ 裁判所 | 裁判例情報:検索結果詳細画面 おばさん税理士の近くの税務署が関係していたので、興味があって 福岡地裁、福岡高裁、最高裁の判決をじっくり読んでみました。 最高裁の判決…

豪華海外旅行は給与課税?

最近公表された国税不服審判所の裁決事例集に気になる裁決が ありました。 請求人が実施した社員旅行は、社会通念上一般的に行われている レクリエーション行事として行われる旅行とは認められない とした事例 ↓ (平22.12.17裁決) | 公表裁決事例等の紹介 | …

破産管財人と源泉徴収義務

今日は全国女性税理士連盟、九州沖縄ブロックの研修会と新合格者・ 新規登録者祝賀会で福岡市に行ってきました。研修テーマは「公証役場の利用法〜公正証書の効力」。以前おばさん税理士の所属している支部の研修でもお話をして いただいた女性の公証人の先…

財布の盗難と雑損控除

昨日のショックな出来事です。 スーパーのレジで支払いを済ませ、すぐそばの台で 財布を置いて、買い物籠からレジ袋に野菜や果物を移し終えて、 気がつくと財布がありませんでした。パリの地下鉄で寸前のところでスリの被害から 逃れた財布です。この平和な…

年金式生保の所得税還付

7月の最高裁の判決を受けて、二重課税された年金式生保の 所得税が還付されると報道されていました。 今日、国税庁のホームページで具体的な内容が 公表されています。 テレビニュースでも報道されていましたが、これから生命保険会社、 損保会社等が対象と…

遺族が受取る年金式生保の所得税還付

22年7月6日に「遺族が受取る年金式生保の所得税課税を認めない」 という最高裁判決がありました。その日のうちに財務大臣が過去5年分は更正の請求で還付し それ以前についても何らかの対応をしたいと発言しました。今日10月1日に財務省と国税庁が具体的な処…

もう確定申告の相談?

朝夕、かすかに秋の気配が感じられるようになりました。やっと夏も終わり、と思ったら、お二人の方から来年の確定申告の ことについて質問を受けました。お一人は非上場株式を売ったのでその申告の仕方について。 「株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細…

最高裁判決と生命保険協会

22年7月6日の「遺族が年金形式で受取る生命保険金」について 最高裁の判決がありましたが、社団法人生命保険協会が8月6日に、 財務省、国税庁へ要望書を提出しています。 ↓ http://www.seiho.or.jp/data/other/taxation/pdf/100806youbou.pdf 要望書の中に何…

所得税法と相続税法(贈与税)

コメント欄で議論されているような、所得税法と相続税法など 二つ以上の税目に関わる問題は実務でもよく出てきます。以前平川忠雄先生が「クロスセクションの税務」という テーマでよく研修をされていたのを思い出しました。先日の福岡での研修テーマ「グル…

事業専従者給与

2年以上前にに書いた「白色専従者給与」に関して コメント欄に質問がありました。白色事業専従者 - おばさん税理士 税法はミステリーより面白い 所得税法では第56条で、原則生計を一にする配偶者や親族に対して 支払われた給与等は必要経費にはなりません。…

最高裁の判決と財務省、国税庁の対応

7月6日の「生保年金式 所得課税は認めず」の最高裁判決がありました。 すぐに、財務大臣が5年以前についても何らかの救済措置を 手当てするとの発言が公表されました。 ↓ http://www.mof.go.jp/mof/dan220707.pdf また、国税庁も財務大臣の発言をうけて「お…

福岡での研修と最高裁の判決

22年度税制改正の研修で福岡市へ行ってきました。研修が始まると、講師の先生が、「実は今日最高裁判所で 納税者勝利の判決がありました。」と報告されました。先生自身も補佐人として裁判に関わったそうです。生命保険金を10年間分割で受取ることにした相続…

所得税の予定納税

7月12日(月)が納付期限の、源泉所得税「納期の特例」の処理も あと一社を残すのみ。雨が続くので、納付書を郵送したお客様のところに 無事に届いたか、ちょっと心配です。 濡れてよれよれになった納付書でも、銀行は受け付けて くれるでしょうか。 この季…

公的年金と62年度税制改正

コメント欄でみうらさんから公的年金は、以前は給与所得だったと 情報をいただきました。そういえば昔税理士試験の受験勉強中に、老年者に対する税制が 大幅に変わったことを思い出しました。早速ネットで検索してみると「昭和62年度税制改正の要綱」があり…

訓練・生活支援支給と所得税

訓練・生活支援支給に関する課税について国税庁の 文書回答事例が公表されています。 ↓ 国税庁ホームページリニューアルのお知らせ|国税庁 厚生労働省のホームページをチェックしてみました。 ↓ http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/safety_net/44.html 1.…

生命保険金と一時所得

1月5日の宝くじが非課税、競馬のあたり馬券は一時所得、と言う内容に 「ぱぱみっつーさん」から次のようなコメントをいただきました。 さて「一時所得」で思い出したのは「満期保険金」のプラスと マイナスが相殺できるかです。 ある年の満期保険金が2つあ…

宝くじと税金

娘から「宝くじの当せん金は非課税?」と聞かれました。友達との会話の中で、宝くじの税金が話題になったようです。もちろん3億円当たっても非課税だと答えました。「根拠条文は?」と鋭く質問する娘。所得税法?ちょっと自信が無かったので調べてみました。…