教育訓練費の特別税額控除
20年度税制改正の中で、中小企業を対象としたものの一つに
「教育訓練費の特別税額控除」があります。
適用要件は
労務費(給料、社会保険料の会社負担額、教育訓練費)のうちに教育訓練費の
占める割合が100分の0.15、つまり0.15%以上の時に適用が有ります。
具体的にどのくらいの税額が控除されるのか、試算してみました。
単純に従業員は2人、給与合計は年間1,000万円、社会保険料等は12%と
して、120万円。
ケース1 教育訓練費を年間20万円支払った場合
教育訓練費割合=20万円÷(1,000万円+120万円+20万円)
=0.017(1.7%)→0.15%より大きいので適用あり。
控除税額 20万円×12%=24,000円
ケース2 教育訓練費を年間2万円支払った場合
教育訓練費割合=2万円÷(1,000万円+120万円+2万円)
=0.0017(0.17%)→0.15%より大きいので適用あり。
控除税額 0.17%<0.25%なので複雑な計算が必要です。
(0.17%−0.15%)×40+8%=8.8%
2万円×8.8%=1,760円
ケース1、ケース2の場合も、法人税額の20%が限度です。
教育訓練費を多く出せる企業にはメリットがあるのでしょうが、
一般の中小企業はそんなに余裕があるとは思えないのですが。
根拠条文は下記のとおりです。
租税特別措置法第42条の7の5