グレーゾーン金利

NHKのクローズアップ現代をみました。
タイトルは「消費者金融・異変アリ、グレーゾーン金利撤廃の波紋」

昨年12月に貸金業法が改正され、また、最高裁が続けてグレーゾーン
金利に関する判決を出したことにより、貸金業者金利を引き下げ
貸し渋りを始めているそうです。
また、あいつぐ金利の過払い返還請求を受け、経営不振に陥ったり
廃業する業者も増えているそうです。


そうすると、新たなヤミ金業者があらわれます。
「高級時計のレンタル。」
何のことかと思ったら、まず、お金を借りたい人が
あやしげな会社から高級時計を一日3,000円でレンタルします。
その時計を質屋さんに持っていって8万円かります。
とりあえず手元に現金8万円を手にすることが出来ます。

でも、毎日レンタル料3,000円を払わなければなりません。
利率はなんと年1,300%以上にもなるそうです。

ちょっと計算してみれば、すぐ行き詰ると分かっていても、
お金がどうしても必要な人は、つい利用してしまうのでしょうね。

とうぜん、怪しげな会社は警察に摘発されたそうです。


ところで、国税庁グレーゾーン金利撤廃を利用して、滞納された
税金の回収に頑張っているようです。


昨日公表された「平成18年度原告訴訟の状況」の事例3が
いま盛んに訴訟が行われている「過払い金利の返還請求」を活用した
ものです。
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国税庁ホームページリニューアルのお知らせ|国税庁


経営不振で廃業したある国税の滞納者が、銀行や金融業者からの
借入金を返済する為に所有する不動産をすべて売却してその
代金返済に充てました。

税務署は、その金融業者を調査して、利息制限法の2倍以上の利率で
貸し付けていたので、滞納者の権利である「不当利得返還請求権」を
差し押さえ、貸金業者に対して取立て訴訟を提起することにしたそうです。

国税庁はこれからも滞納事案にについて法律知識や訴訟的手法を活用した
滞納整理を積極的に実施するようです。

税金を滞納している方は、銀行口座や売掛債権、生命保険だけでなく
意外なものが差し押さえられるかもしれません。早めに納税相談に
行ったほうがいいですよ。

      
グレーゾーン金利とは利息制限法で決められた金利20%から
 出資法で決められた金利29.2%までの間の金利のことをいいます。