自計化と消費税

「自計化」
広辞苑には載っていません。
税理士事務所でよく聞かれる言葉です。


「自計化」とは企業が自社で会計ソフトにデータを
入力することを言います。


一般的には税理士事務所が伝票等を預かり、コンピューターで
入力処理をして試算表、決算書、申告書を作成します。

昔はパソコンが普及していなかったので、税理士事務所が
高価なオフコンと会計ソフトを購入して、お客様の会計データの
入力処理をしていました。


入力する人を特に「パンチャー」と呼んでいました。
大昔のコンピューターは入力とは本当にテープに穴をあける
ことだったので、その名残です。


ところが、パソコンが普及し1人1台の時代になりました。
20年前は百万円単位だった会計ソフトも、いまは数万円で
手に入ります。
ということで、自計化するお客様が増えました。




会社側のメリット、デメリット。
税理士事務者側のメリット、デメリット。
それぞれありますが、今おばさんが一番困っているのは消費税
の誤り訂正です。

今月も、ある自計化しているお客様の試算表を見ていたのですが
何となく利益が多いのです。そんなはずはない。

消費税の課税別集計表を印刷してみて、原因が分かりました。


人件費を課税取引として入力処理していたのです。
人件費1千万円が税抜きで952万円となっていたので、
その差額分48万円利益が多く計上されていたのです。


仕訳をする時に、消費税は次の3つに分類されます。

課税取引。
非課税取引。
不課税取引。

経理のベテランの事務員さんでも、消費税は苦手という方が
多いようです。

毎月データが届いたら、科目のチェック、内容のチェック、
そして、消費税の区分チェックと自分で入力する以上に
大変です。


ということで、お客様には「消費税課否判定ハンドブック」を
買ってコンピューターのそばに置いてもらっています。

消費税課否判定ハンドブック〈平成19年版〉

消費税課否判定ハンドブック〈平成19年版〉

科目ごとに細かく、課税、不課税、非課税の区分が
載っているので、お客様だけでなく、税理士事務所でも
必携の一冊です。