申告漏れと重加算税

昨日またも、申告漏れの報道がありました。

(1)フジテレビ、2億円の所得隠し。
(2)三菱商事、89億円申告漏れ。


どちらの記事も申告漏れで追徴課税を受けたのですが、
申告漏れの性質が全く異なります。

フジテレビの記事の内容を見ると、「・・・申告漏れ総額は
7億1000万円に上り、重加算税を含め約2億3000万円の
追徴課税され、同社は全額納付した。」

重加算税というのは、仮装、隠蔽等悪質な所得隠しのケースに
適用されます。つまり、フジテレビは税務当局との「見解の相違」では
なく、悪質な所得隠しと判断されたようです。



三菱商事の記事は「・・・移転価格税制に基づく申告漏れを
約89億円指摘され、追徴税額は、過少申告加算税を含め
約36億円。同社は処分を不服として、異議申し立てなどを
行う・・・・・」

この、移転価格税制というのは、海外の関係会社との取引価格が
一般の取引価格より低い場合に課税される制度です。
財務省のホームページに簡単な説明図があります。
        ↓
http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/siryou/178.htm

いくらの取引価格だったらいいのかがとても曖昧です。

以前、京セラが移転価格に関する調査で127億円の追徴課税を
うけ、異議申し立てをして、43億円還付されたケースもあります。

経済界も基準の明確化を求めていましたが、昨日29日に国税庁から
「改正事前運営指針」が公表されました。

でも、最初の2ページくらいで頭がぼーとしてきました。
コーヒーでものんで目を覚まして、読み直すことにします。