消費税の税率
サラリーマンの方が転勤で、マンションを貸しました。
不動産収入の確定申告の相談を受けて、必要な書類を
揃えていただきました。
①源泉徴収票
②家賃収入の金額が確認できるもの
③マンションの購入価格がわかるもの(売買契約書)
④固定資産税の納付書
⑤借入金の返済明細
⑥管理を不動産会社に任せているので、その手数料
⑥その他マンションを貸していることで発生した経費
売買契約書によると
購入価格は 2,920万円(消費税660,000円)
減価償却の計算をする為に建物部分と土地の部分を消費税額から割り戻すと
建物 13,200,000円
土地 16,000,000円
合計 29,200,000円
なんか変ですよね。マンションなのに土地の値段が高すぎます。
もう一度売買契約書を見直すと、購入したのは平成7年5月12日
そうです、平成9年4月1日から消費税率が実質5%になりましたが、
それ以前に購入しているので、消費税率3%で計算しなければ
ならなかったのです。
建物 22,000,000円
土地 7,200,000円
合計 29,200,000円
これなら、納得いきます。何か数字に納得がいかないときは
ミスをしていることが多いので、異常値には要注意です。
あとは、非事業用期間の減価の額を計算して、事業開始時の簿価を
算出、18年度の減価償却費を計算しました。
この計算過程は、非事業用期間の耐用年数は1.5倍するとか、
期間に6ヶ月未満の端数は切り捨てるとかかなり込み入っています。
家賃収入と必要経費を計算すると15万円ほどの赤字なので、還付かな
と思ったら、借入利息のうち土地に係る部分が28万円になりました。
この金額は損益通算できないので、つまり経費にはならないので
結局不動産所得は0円で、確定申告の必要なしと判断しました。
確定申告料はいただけなかったけれど、一連の計算過程をエクセルで
作成できたし、お客様は安心して帰っていかれたので、いい一日でした。