相続放棄と第57回税理士試験の計算問題

6月7日に相続放棄について書いたブログに関して、
「みうらさん」が2007年の税理士試験の相続税法で、正妻が
放棄するケースが出題されているが、現実にあるのでしょうか、
とコメントされています。



図書館に行く暇がなく、会計人コースの2007年9月号は見ていないのですが、
税理士試験の受験校の幾つかのサイトで、過去問題の模範解答が公開されて
います。

問題文は載っていませんが、解答を読みながら推理してみました。


被相続人 甲
配偶者 乙(日本国籍だが、5年以上ハワイに住んでいて、相続放棄をしている)
養子が二人、CとD
内縁の妻 戊
戊と甲の間の子供  E(認知されている)
  〃       F(  〃    )


解答の中には相続放棄に関するお役立ち情報がたくさんありました。

(1)生命保険の非課税
    配偶者乙は相続を放棄しているので相続人ではないので、
    非課税の摘要なし。

(2)退職手当金等の非課税
    内縁の妻 戊は相続人ではないので非課税の摘要なし。

(3)債務控除
    内縁の妻 戊は相続人又は包括受遺者ではないため摘要なし。

(4)法定相続人は乙、C、D、E、Fですが、実子がいるので養子の
   C,Dは一人として計算し、合計4人。
   法定相続人は相続の放棄がなかったとした場合の相続人なので
   配偶者乙は相続放棄をしているけれど法定相続人になります。

(5)配偶者の相続税額の軽減は相続放棄をしていても遺贈により財産を
   取得した場合は適用あり。


ちなみに、甲、乙、丙、丁までは知っていましたが、それにつづく戊(ぼ)は
知りませんでした。
年の割には、古いことを知らなくてちょっと恥ずかしいのですが・・・・・

ヤフー辞書の大辞泉で調べてみました。
       ↓
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E5%8D%81%E5%B9%B2&dtype=0&dname=0na&stype=1&pagenum=1&index=09533908144600


最初のみうらさんのコメントに戻りますが、税理士試験の相続税法の問題では
こんな家族あるのだろうか、というあり得ない様なケースばかりです。
そうしないと、複雑な問題は出題できないのでしょうね。

ただ昔から「事実は小説より奇なり」といわれているので、実際はもっと
もっと複雑なケースもあるでしょうね。